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恐るべきインドネシア呪術の世界エピソード7〜マジック・チャームの「見返り」Part 1

JUGEMテーマ:心、体、そして魂。

 

Aさんがジャワ東部を訪れた時、そこでマジック・チャームを手に入れた。

 

譲ってくれた人物は、こう言った。これは素晴らしく効き目のあるマジック・チャームですよ。あなたが信じてくれるかどうかはわかりませんけれども、精霊が封じ込められているんです。その精霊があなたの望むもの、お金でも、名声でも、何でも叶えてくれますよ。

 

Aさんは、いわゆるリタイア組だった。Aさんは現役の時はかなりの地位にいた人物で、リタイアした後は悠々自適の老後を送る「はずだった」。ところが実際にリタイアすると、彼の周囲の人たちは、まるで波が引いていくかのように去っていった。おまけに彼の子供たちも、皆独り立ちしてしまっている。家にいるのは、長年の伴侶である妻のみとなった。時々彼は、どうしようもない寂しさに襲われるようになってしまった。そんな矢先に、このマジック・チャームのことを話してくれる人物と出会ったのだ。あまりこういうことを信じるタイプではなかった彼だが、騙されたと思って頂いておくか、と考え、そのマジック・チャームを受け取ることにした。

 

不思議なことにその後、再びかつての友人たちが、彼を訪ねるようになった。彼の子供たちにも子供が出来て、お爺ちゃんお爺ちゃんと慕ってくれるようになった。おまけに、そろそろ手放そうかと考えていた郊外の農場が破格の値段で売れて、大金が転がり込んできた。彼の家には、再び活気が取り戻されたかのようであった。

 

ところが彼は、これらは全て偶然だろう、と考えた。彼はマジック・チャームのことなど、完全に忘れていた。そのマジック・チャームは、他のがらくたと一緒に、押入れの中に放置されたままになっていた。彼はかつてのような幸福感に包まれながら、日々を送ることが出来るようになった。

 

そして、変化は突然訪れた。

 

ある日彼は脳梗塞を起こし、病院に担ぎ込まれた。幸いなことに一命は取り留めたが、車椅子での生活を余儀なくされるようになってしまった。そうこうしているうちに、近所で奇妙な噂が立つようになった。あの家はお化け屋敷だと。実際それは、彼の子供たちも気付いていた。何かがおかしい。かつての私たちの家じゃない。彼らはそう感じていた。しかも彼らの子供たちも、お爺ちゃんの家が怖いと言い出し、訪れるのを嫌がるようになった。でも、単なる気分的なものかも知れない。病気になってしまったのだから、仕方ないではないか。両親を放っておくことが出来ない彼らは、無理をしてでも両親の家を訪ねなければならないようになった。

 

そんな彼らの疑いの決定打になったのは、この事件だった。長女が両親の介護をひとしきり行うと、どうしようもない疲れを感じた。彼女が2階で休もうと階段を上り始めると、突然何かが自分の背中を押したように感じた。バランスを崩した彼女がとっさに手すりをつかもうとすると、その手まで払いのけられた感じがした。彼女はそのまま1階まで転がり落ち、腰を強打した。その大きな音をキッチンで聞きつけた妹がびっくりして駆け寄り、急いで彼女の手当てをした。見てみると腰の辺りがひどいあざになっている。

 

その日二人は、ついにオラン・ピンタル(ドゥクン=呪術師)に相談することにした。

 

オラン・ピンタルは、こう言った。あなた方のお父さんは、何かマジック・チャームのようなものを持っているのではないか。そんな話は初耳だった。オラン・ピンタルによれば、そのマジック・チャームはこう訴えている。私はあなたに、あなたの望むものを全て与えた。それなのにあなたは、私に何も、「見返り」をくれない。いつまで経っても、「見返り」をくれない。そこで私は、私の意志で、「見返り」を頂戴することに決めた、と。

 

しかもそのマジック・チャームに込められていた精霊は、一つだけではなかった。彼らはパートナーで、時として夫婦、時として師弟として立ち現れる。その主の方は数千年、従の方は数百年の年を経た精霊であった。そして彼らはその「見返り」の一つとして、マジック・チャームから離れ、前者はAさん、後者はAさんの妻の方へ乗り移ろうとしている。両親が体調を崩して以来、二人とも人が変わってしまったかのようにうすうす感じてはいたが、そう言われると確かに、納得が行く部分がある。

 

恐ろしいことは、それだけではなかった。ではAさんご夫妻が亡くなられた時に、その精霊は目的を達成して、去っていくのであろうか?残念ながらそうではない、とオラン・ピンタルは答えた。彼らは次の「宿主」を探すだろう、そしてその「宿主」は、当然彼らの肉親でなければならない。あなた方にもその可能性は十分にある。

 

冗談じゃない!、と彼らは訴えた。見たこともないような父のマジック・チャームのために、何で私たちまで巻き込まれなくてはいけないのだ、理不尽ではないか。しかしオラン・ピンタルは、それが彼らの目的なのだから、どうしようもない、と嘆息しながら答えた。

 

では、どうすれば良いのか。その質問に、オラン・ピンタルはこう答えた。ともかく、Aさん自身に決着をつけさせるのが最善だ、つまり、Aさんがその精霊を譲ってくれた人物にもう一度会い、その人物に精霊を引き取らせるのだ。しかし彼は脳梗塞を起こしてから、意識も明瞭ではない、そんなことが出来るのか、と訪ねると、そこは私は何とも申し上げられない、と彼は答えた。

 

では、もしそれを達成する前に、父が亡くなったら?その質問に対するオラン・ピンタルの答えは、更に恐ろしいものだった。あなた方は、Aさんの死後100日間は、絶対にAさんの近くへ近づいてはいけない、近づけば間違いなく、あなた方のうちの誰かが、次の「宿主」として選ばれるであろうから。

 

そんなことは不可能だ、何故なら葬儀をしなければならないから。どう考えてもそんなことは出来ない。それに対しても、オラン・ピンタルは何も答えなかった。

 

ともかくこの問題は、私が処理出来るレベルの話ではない。あなた方が私よりも強力なオラン・ピンタルに出会って、問題を速やかに解決出来るように、私も神に祈ります、そう言われた子供たちは、やり場のない感情を抱きつつ、帰途へ着いた。

 

実はこの話は、まだ決着がついていない。私は彼らとは非常に親しい間柄なので、日本という離れた場所にいて事の経過を見守り続けているが、非常にやるせない無力感を感じている(因みにこのような話は、気功や仙道でも非常に多く見受けられる。いわゆる「出神」というテクニックもその一つだが、この場合精霊は、術者の完全なコントロール下に入れなければならない。さもなければその精霊は独自の意識を持って活動を始め、最悪の場合主客が逆転し、術者を虜にしてしまう場合があるという。このAさんのケースも、広い意味でこの範疇に入るものと考えられる)。

 

日本でも、このような幸運を運ぶマジック・チャームだとかパワー・ストーンだとかいう類のアイテムは、相変わらず人気のようであるが、時としてそれらのアイテムが、然るべき「見返り」を求めてくる場合があるということを知っている人は、恐らくほとんどいまい。

 

実際に「見返り」を求められるようになる、その時までは・・・。

at 15:32, やわらぎ気功クリニック 中原勇一, 恐るべきインドネシア呪術の世界

comments(6), -

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comment

 連帯保証人、正におっしゃられる通りです(笑)。ともかくインドネシアの呪術は、「ガチ」です。色々と話を聞いていると、日本でのブームに乗った風水とかパワー・ストーンとかと、意味合いが全く違うな、という印象ですね。日本の場合は科学技術でもってそういうのを駆逐した感がありますけれども(表面的には、ですが)、インドネシアではそういうのはまだ厳然と生きていますので。気に入らない人間がいると普通にドゥクンのところへ行って当人に呪いをかけてもらう、といったことは、日常茶飯事みたいです。

 実は僕もインドネシアへの移住を考えないこともないのですが、嫁が強硬に反対している理由の一つがそれなのです。間違いなく呪われるからと。いただけない話です(苦笑)。

ロッツォ, 2019/07/04 1:01 PM

こんにちは

なるほど、契約関係というわけですか
普段「神頼み」といったものはハイリターンのみを求めがちですし、ある意味真摯な取り引きのようにも感じます。
もっとも知らない間に連帯保証人?にされていた、なんていうのはまっぴらですが(笑)

奥さんがインドネシア人という知人がいるのですが、現地に行った際はチャーム等の入手にはよくよく気をつけるよう伝えておきます。
この男、結婚の為だけにムスリムになったと公言してはばからない不埒者(当然戒律は無視)でして
あ、お土産にも注意せねば(笑)



 いえいえ、こちらこそコメント頂けて恐縮です(笑)。

 そうですね、インドネシア呪術では日本で考えるような「お礼」という観念ではなく、ドライに「契約関係」と捕らえるようです。

 つまり、これをしてあげる代わりにこれを頂戴します、それに同意された時点で取引成立、という形ですね。なので、その契約を反故にするような事態が発生すると、契約不履行として、必ずその損害賠償を請求する、みたいな、本当に今の我々の社会で行われているようなことがあるみたいですね。ですから、財産でなくても人の命を差し押さえます、それはご当人でなくても、ご家族であれば一向に構いません、みたいな形は、普通に行われるみたいです。恐ろしい話ですが。

 ですから、日本のお守りであればまだしも(とは言いつつ昔ガールフレンドに小豆島から買った身代わり不動のお守りを上げたら大変なことが起こったみたいで、えらく怒られたことがありますが(苦笑))、インドネシア辺りでマジック・チャームを誰かからもらうみたいなのは、僕は最初から止めといた方が良いと思いますね。精霊とドゥクンの間でどのような契約になっているかわかったものではないですから。麻薬の密輸を頼まれるようなものではないかと(笑)。

 お稲荷様に関しては、そのような話は僕も聞いたことがありますね。前回の二本松神社のトピックスでも少し触れましたけれども。思うにやはり、お金が欲しいとかいう、非常にわかりやすい欲望に直接触れやすい神様だからではないでしょうか?それにダキニ天自体が元々インドの悪霊を仏法の守護神に変えたみたいな由来を持つ神様なので、そもそも強大な力を持つが故に扱いが難しい、という考え方も出来るかな、と思いますね。

ロッツォ, 2019/07/03 7:28 PM

こんにちは

ご返信いただいたご挨拶が遅れてしまい申し訳ありません。
日本における神様といえば、お稲荷様(荼枳尼天)は信心が難しい神様だと聞いた事があります。
御利益があったら誠心誠意尽くさねばならない、と
精霊(チャーム)の場合、現地では一般的にはどのようにお礼を行なっているのでしょうか?

中原勇一, 2019/06/29 7:03 PM

ロッツォさん、コメント有難うございます。

これは想像なのですが、もし精霊が何らかのエネルギー体だとすると、そのエネルギーを維持するために、同じような波長というか性質を持ったエネルギー体を欲するのではないでしょうか?プラスはプラス、マイナスはマイナスみたいな。あるいはエネルギー体と言わないのであれば、「共振」という言い方も出来るかな、と思いますね。

本文にも書きましたけれども、そのAさんの場合かなり陰気になっていらっしゃいましたので(今もでしょうけれども)、やはりその陰気なエネルギーが心地良いというか、エネルギー源になっているということがあるのかな、と思いますね。霊が霊を呼ぶみたいなことは、そういう理由もあるのかな、と思います。

その全く逆のケースとして、あるいわゆる霊感の強い方がおっしゃられていましたけれども、彼女によれば、日本にいるような神様は、人間の畏敬の念みたいなものがエネルギー源になっているそうで、それがなければ神様は消えてしまうのだそうです。年を経た仏像の前に立つとほんわかとした熱を感じるのも、僕の場合そう考えれば納得がいくところです。プラスの念にせよマイナスの念にせよ、それがある種のエネルギー源となるということはそういう意味でもあり得るのかな、と想像しますね。あくまでも想像ですが。

ロッツォ, 2019/06/29 1:20 PM

こんにちは

大変興味深い記事です。
精霊についてですが、物理空間に介入できるほどのチカラをもちながらなお物理身体を欲する理由は何なのでしょうか?